┃麺 to the コネクション ~中華料理と無化調にかけるロマン編~┃


 宗近では、蕎麦だけでなく中華麺も製造しています。
 夏の「冷やし中華」はお馴染みですが、ラーメン店・中華料理店への納入もあります。
 私たちは麺のプロ集団として、その店のお客様に喜んで頂ける麺を提供したいと考えており、その提供先の一つが福井県越前市にある、無化調(化学調味料を使わないこと)にこだわる中華料理店「やさい中華 四川菜」さん(以下、四川菜)。

 以前、四川菜と同じ場所にあった中華料理店に中華麺を納入していましたが、数年前に閉店。しばらくしてオーナー背戸さんが「四川菜」をオープン(以下、背戸さん)。
 納入業者としてそのまま継続していただきました。 
 背戸さんは、開業直前まで県外(都ホテルで料理長を務める等)で、福井のことは全く分からない状態。
 もちろん宗近のことも全く!笑

 四代目が四川菜と本格的な取組みを始めたのは、実は納入し始めてから2年後(2018年)。

 きっかけは、担々麺の美味しいお店があると噂を聞き、四代目が初めて来店した時のこと。
 人気の「担々麵」を注文し、「こんな本格的な担々麺を福井で出しているとは!」と、美味しさに驚き。
 と同時に、四代目の中で瞬時に麺の違和感を感じました。

「具とスープに対して、麺の主張が強すぎるし、噛み応えも何とかしたい」
「せっかく無化調で熱意のあるスープを作られているのだから、その思いに応えたい!」
 そう思ったら、いてもたってもいられなくて、いつもの即、行動。
 翌日には、改良した麺を試作していました。  

「小麦の香りが引き立ち、スープに絡むモチっとした麺を…」
 四代目が思い描く麺を試作し、すぐさま四川菜へ出向き、勝手にプレゼンテーション!
 背戸さんにも気に入って頂き、今の担々麺の麺が完成しました。

 定番の担々麺以外にも、中華そば、酸辣湯麵、夏は冷やし中華など、様々な麺料理にも挑戦されていて、どれも絶品ですよ。
 中華料理と化学調味料との関係はかなり深く、その味に慣れてしまうと無化調は物足りないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
 しかし「料理人として、どうしても無化調に挑戦したかった」と背戸さんはおっしゃいます。
 うまみを作り出すため、和食の調理法や食材を取り入れてみたり、無化調でも物足りなさを感じさせない独自の味づくりを研究しているのも、四川菜ならでは。

 そして、背戸さんの料理に対する純粋な思い、それをホールで支える奥さんの温かさ、二人にしか作り出せないこの空間こそが、四川菜の何よりの魅力かもしれないですね。
 夜のコースも人気で、創作中華がリーズナブルにおなかいっぱい食べられて、かなりおススメですっ!

※現在、コロナウイルス感染拡大防止のため、テイクアウトで様々なメニューをご提供中。
 ぜひご利用ください!